平成22年12月17日から改正割賦販売法が完全施行されました。
クレジット業者は過剰与信を防止する義務を負います。
具体的には、クレジット業者は、個々の消費者の「支払可能見込額」を調査し、その範囲内でクレジットを提供することになります。
クレジットの利便性を尊重しながら、過剰なクレジット利用(多重債務)を防ぐ仕組みになりました。
支払可能見込額調査の時期は?
- クレジットカードの場合:新規発行・更新・利用限度額増額時
(今利用しているクレジットカードが、直ちに使えなくなるわけではありません) - 個別クレジットの場合:契約締結前
「個別クレジット」:商品を購入する際に、クレジットカードを使わずにその都度クレジット契約を結び、代金の後払いを行う取引。一方、クレジットカード取引を「包括クレジット」という。
調査の内容は?
クレジット業者は、消費者に対して、年間の収入、クレジットの支払状況(クレジットの残高)、借入の状況、生活維持費、居住用資産等を直接又は間接的に調査します。
- 年間の収入
消費者が自己申告したもの、またはクレジット業者が合理的方法によって推定した額です(収入証明書等を提出する必要はありません。)。 - クレジットの支払状況
利用しているすべてのクレジット残高について、もれなく調査の対象になります。※そのためにクレジット業者は経済産業大臣が指定する「指定信用情報機関」に加入し、消費者の個人信用情報を提供・登録するとともに照会します。消費者は登録されている自分の情報を開示請求できます。その際に本人確認を求められます。 - 生活維持費
必要以上にプライバシーに踏込むことのないよう、持ち家の有無等と世帯の人数を基に、省令に定められた概算の数値を利用します。
生活維持費の具体的な金額については経済産業省のウェブサイト
をご覧ください。 - その他
預貯金や居住用以外の資産、延滞情報や借入の状況などが考慮される場合があります。
例えば・・・
年収400万円。住宅ローン付自宅に住む4人家族。
クレジット債務(年間支払予定額)40万円のAさんの場合は?
(年収400万円−生活維持費240万円−クレジット債務40万円)=支払可能見込額は120万円
〜クレジット申込書には正確な内容を記入しましょう!〜
利用できるクレジット額は?
- クレジットカードの極度額≦支払可能見込額×90/100であること
- 個別クレジットの年間支払額≦支払可能見込額であること
〜支払可能見込額が120万円のAさんなら〜
- 新たに申し込むクレジットカードの極度額は120万円×0.9=108万円まで
- 例えばリフォームクレジット300万円を24回払いで申し込むと
→年間支払額は150万円>120万円 ⇒利用できません
そこでリフォームの内容を変更して200万円に減額し24回払いとすると
→年間支払額は100万円<120万円 ⇒利用できます
次のような場合は、利用できる範囲が広く認められます!
(クレジットカードの場合)
- 限度額30万円までのクレジットカードは支払可能見込額を調査することなく簡単な審査のみで発行することが認められています。(ただし延滞なし、クレジット債務が自社50万円、他社を含めて100万円までであること)
- 海外旅行時などの一時増額
目的と使用場所の確認のみで発行されます。 - 紛失による再発行や更新カード
審査なしで、発行されます。(ただしそのカードのクレジット残高が5万円以下) - ETCなど付随カード
単独調査なしで、発行されます。
(個別クレジットの場合)
- お店等で購入する10万円以下の家電など耐久消費財は、延滞がなく過量でなければ、支払可能見込額調査なしで、利用できます。
- ほかに自動車、教育関係の費用、緊急の医療費などについても、必要性や緊急性に照らして、支払可能見込額を超える個別クレジットを利用できます。
※以上は法律上のルールです。
クレジット各社は、法律に従った上で独自の与信判断を行います。
※詳しくは、こちらをご参照ください。
