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「北海道における薬用植物の活用及び関連産業振興に関する検討会」報告書について

平成24年7月27日
経済産業省北海道経済産業局

 経済産業省北海道経済産業局、公益財団法人北海道科学技術総合振興センターでは、北海道で優位性が期待される薬用植物の活用及び関連産業振興を目的として、産学官による検討会を設置し、薬用植物の栽培、流通、加工等における課題や食品・化粧品等への活用について検討を行いました。

 この度、その内容を取りまとめた報告書を作成しましたのでお知らせします。

 今後、北海道における薬用植物を活用した製品開発や関連事業者による事業化を促進するための支援を行って参ります。

検討会の目的

 北海道の冷涼な気候は、薬用植物の生育に適しており、多くの薬用植物が栽培されています。薬用植物のうち漢方薬などの医薬品の原料となるものについては、中国からの輸入に依存しているのが現状です。また、伝統的に食経験がある薬用植物については、健康食品への活用や、化粧品等での利用が考えられます。

 本検討会では、薬用植物の活用及び関連産業振興を促進するため、国内及び道内における薬用植物の栽培、流通、加工等の現状について把握し、北海道で栽培が可能な薬用植物の食品・化粧品等への活用方法について検討を行いました。

報告書の概要

1.薬用植物関連産業を取り巻く状況

(1)国内の医薬品用の薬用植物

グラフ画像:日本国内の薬用植物の使用量と生産国(H20)

(出展:平成23年日本漢方薬製剤協会原料生薬使用量等調査)

 国内使用量のほとんどが中国産。(センキュウなど、一部の薬用植物は、日本産もあり)

(2)広がる漢方薬の需要

グラフ画像:中国の薬用植物輸出金額と量

グラフ画像:カンゾウの日本向け輸出数量と単価

(出展:2011年中国国家統計局データより(株)栃本天海堂 原料部 姜 東孝氏作成)

 中国の薬用植物の輸出金額は急激に増加している。また、中国国内の需要増等により薬用植物の価格は高騰している。

(3)国内の薬用植物の生産・栽培状況

栽培面積(a)
1 北海道 18,756
2 栃木県 16,417
3 和歌山県 15,395
4 沖縄県 11,918
生産量(t)
1 大分県 1,714
2 島根県 1,537
3 福岡県 846
4 北海道 751

(出展:平成22年(財)日本特産農産物協会薬用植物(生薬)に関する資料)

 北海道は栽培面積が日本一で生産量は第4位。センキュウ、トウキ、ダイオウなどが生産されている。

(4)北海道における薬用植物栽培の歴史

1734年 松前藩がオタネニンジンを栽培
1948年 道立薬用植物栽培試験場設置 1956年同試験場閉園
1964年 国立衛生試験所北海道薬用植物栽培試験場設置 2005年(独)医薬基盤研究所薬用植物資源研究センター北海道研究部に移管
1970年 北海道生薬公社設立 1996年同公社解散
2009年 夕張ツムラ社設立

 名寄市他が公社を設立するなど、かつて北海道は薬用植物の栽培拠点であったが、生産が海外に移ったため衰退。

2.北海道の優位性

  1. 耕作面積が広く大規模栽培が可能であり、本州にない大型の農業機械が利用可能
  2. 冷涼な気候であるため電気代等の保存管理コストを削減可能
  3. 北海道が優位性を有する食品産業・観光産業との相乗効果
  4. 歴史ある薬用植物の研究機関が集積

3.課題

  1. 農家・栽培事業者は企業が必要な品種、量等のニーズの把握が困難
  2. 北海道から原料として薬用植物を供給する事例は多いが、利益率の高い健康食品・化粧品等に加工して販売している事例が少ない。
  3. 栽培方法が十分に確立されていない、価格が不安定、農薬登録のためのコストが高いなどが生産拡大の障害となっている。

4.提案事項

画像:提案事項イメージ

報告書のダウンロード

検討会の概要

<第1回>

日時:
平成23年10月18日(火)13:30~16:00
場所:
札幌アスペンホテル 2F エルム
内容:
  1. 研究会開催の経緯と目的等について
  2. 「生薬・薬用作物の生産・流通の現状」日本漢方生薬製剤協会 生薬委員会委員長 浅間 宏志 氏
  3. 調査報告
    「北海道における薬用植物の栽培、活用状況及び栽培拡大の可能性と課題」
  4. 意見交換
    薬用植物栽培の拡大と課題、薬用植物を活用した健康食品、化粧品の開発についてなど

<第2回>

日時:
平成24年2月1日(水)15:00~17:30
場所:
札幌アスペンホテル 2F エルム
内容:
  1. 第1回委員会の概要説明
  2. 薬用植物栽培の事例と商品紹介
  3. 調査報告書案の骨子について
  4. 意見交換
    波及効果が得られる分野について、薬用植物の栽培候補についてなど

検討会メンバー(五十音順、敬称略)

(座長) 西村 訓弘 三重大学大学院 医学系研究科 教授
川原 信夫 医薬基盤研究所 薬用植物資源研究センター センター長
高上馬 希重 北海道医療大学 薬学部 准教授
佐藤 誠 (株)きのとや 常務取締役
柴田 浩樹 (株)ハーバー研究所取締役 K&K生命科学研究所 ディレクター
西岡 浩 (株)アミノアップ化学 研究部 部長
原 裕司 (株)ツムラ 生薬本部 生薬調達部 部長
(第1回検討会講師) 浅間 宏志 日本漢方生薬製剤協会 生薬委員会 委員長
(アドバイザー ) 飛谷 篤実 技術戦略マネジメント・オフィス 代表・コンサルタント

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