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デザイン開発と知的財産権

 現在、グローバル化の進展や激化する企業間競争の中、個々の企業が市場で存在感を保ち、生き残っていくためには、オリジナリティ性の高い製品・商品開発やマーケットを意識した効果的な販売戦略が重要です。特に新興国の技術的キャッチアップによる製品のコモディティ(汎用品)化や国内市場の成熟によって、企業は際限のない価格競争に巻き込まれており、コスト削減による企業努力は限界に達しようとしています。このような状況の中では、スペックや価格といった技術や経済性だけではなく感性が重視されており、生活者の視点や人々の感性を捉えることが重要であり、そのようなときに欠かせないのがデザイン保護の視点やアプローチです。

 デザインを保護するメリットは、意匠法の保護対象が実用品のデザイン全般であることに加え、製品デザインを最大20年間保護できること、意匠権の効力も同一のみならず類似の範囲まで及ぶことから広範に製品を護ることができることにあります。よって、まずは意匠権による保護を検討すべきです。また、製品のライフサイクルの長短や模倣されやすい製品かどうかなどデザインの性質に応じて、出願時期を見極め、場合によっては、早期審査制度の利用により早期に権利化して模倣品に対抗することや秘密意匠制度によって同業他社に製品デザインを知られないようにすることも大切です。

 製品デザインは意匠法のほかにも、商標法などの関連法によっても保護できる可能性があります。例えば、製品自体のデザインは意匠権による保護を中心に据え、その周辺のパッケージにつける商品名やマークを商標権等でカバーすることにより、流通させる商品の権利はより強力なものとなります。

 大企業のように全てを自社でまかなう体力があればよいのですが、中小企業におけるデザイン開発・知的財産管理体制は、いかに外部リソースを上手く活用するかが大切であり、外部デザイナー、外部の知的財産の専門家やアドバイザーなど、アウトソーシングできるところはできるだけ活用することをお奨めします。また、産業財産権についても、次々新しい製品デザインを開発し、それらを広範に権利化する体力のある大企業と異なり、中小企業では、コアとなる意匠権をもとに、さまざまな権利(商標権、特許権、実用新案権など)を組み合わせ、長く強い権利を維持していくことが重要です。

技術・デザイン