経済産業省北海道経済産業局長 和田 修一
平成24年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年の我が国経済を振り返ると、3月11日に発生した東日本大震災及びこれに伴う原子力発電所の事故等により未曾有の被害がもたらされ、サプライチェーンの寸断や、エネルギー制約など、その影響が広く及ぶとともに、欧米諸国等の財政問題等を背景に急速な円高が進行するなど、経済の先行き不安が拭えない一年となりました。
こうした経済環境を踏まえ、当局としては、北海道経済の活力ある自立的発展を実現していく観点から、産業界、大学をはじめとした研究機関、自治体、金融機関等と幅広い連携を図りながら、以下を重点とした政策展開に努めてまいります。
第一に、我が国最大の食料供給地域であり、他の地域に比べて、更に大きく成長する可能性を持つ北海道の食関連分野の強みを活かすため、引き続き関係機関と連携しつつ、新商品・新サービスの開発や食品の機能性評価などの手法を活用し、農水産物や食品の高付加価値化が可能な産業拠点づくりを進めるとともに、強力な北海道ブランドを持つ観光・コンテンツ分野等との連携を進め、「食の総合産業化」を目指す「食クラスター活動」及び「国際戦略総合特区」の推進を支援します。
第二に、北海道の産業の厚みを増していくため、北海道の地域特性である、安価な土地、豊富な水、冷涼な気候、優秀な人材等に加え、自然災害が少ないという諸条件を活かし、企業のリスク分散の適地として生産拠点や研究拠点の立地を促進します。
また、これに加え、生薬の生産拠点としてのポテンシャルと植物工場などの先端技術を持つバイオ分野や、優れたソフトウェア・アプリケーション開発技術を持つIT分野、ニッチトップ・オンリーワン技術を持ち、地域経済を牽引するものづくり分野などの事業展開を支援します。
第三に、北海道の地域経済を支える重要な担い手である中小企業に、その潜在力・底力を発揮していただくため、地域金融機関等との連携の下、金融と経営支援の一体的取組等を進めるとともに、引き続き、資金繰り対策や技術力強化、新たな海外販路開拓支援などを通じて、戦略的経営力の強化に繋げてまいります。
第四に、経済成長を支える基盤を維持・強化するために、エネルギーの安定供給に努めるとともに、地域に存在するエネルギー・資源の有効活用を進めるため、風力・太陽光・雪氷熱・地熱等の再生可能エネルギーの導入拡大を支援するとともに、省エネルギーの推進に向けて実践的な取り組みを推進します。
第五に、安心・安全な社会の確保を目指し、地域社会の課題を解決する観点から、地域コミュニティ維持機能を持つ中心市街地・商店街の活性化等まちづくりを支援するとともに、悪質商法対策など特定商取引法及び割賦販売法の確実な執行を通じて、消費者利益の増進に努めます。
当局といたしましては、現場主義の原則に立って企業や関係機関の声をしっかりと伺い、地域経済の実態を十分踏まえた上で、適切かつスピード感を持って、これらの施策を展開してまいります。
本年におきましても、関係各位の一層のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
本年が皆様にとって実りの多い飛躍の年となりますよう、心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。