経済産業省北海道経済産業局では、「道内機械産業の食品加工分野参入による食クラスターの展開促進可能性調査」を実施し、このたび報告書をとりまとめましたので公表します。
本調査では、道内機械製造事業者が食品加工分野に参入することによる食クラスターの展開促進可能性について検討を行いました。
調査のポイント
- 市場規模からみると、主に水産食品製造業が有望な分野となる傾向がみられた。
- 道内の食料品製造業は、道外製の機械を導入するケースが多い状況にあるが、メンテナンス面に関しては、地元機械製造事業者に対する期待が大きい。
- 食品産業との接点の少なさや採算性の低さ等が、道内機械製造事業者が食品加工分野に参入する際の課題となっている。
- 生産コスト低減に貢献する機械等、既存の製品では対応できないようなニーズが存在しており、道内機械産業が食品加工分野に参入できる糸口はあると考えられる。
- 食品製造事業者と機械製造事業者のマッチングが進み、食品加工工程における具体的な課題が共有されれば、食品製造事業者では生産効率の改善や新商品開発の推進、機械製造事業者では食品分野におけるニーズ対応力や技術力の向上が図られると考えられる。
- このように、道内機械製造事業者の食品分野への参入拡大は、道内食料品製造業の付加価値向上および、技術力向上による機械産業の底上げ、さらには、食品および食品関連機械の海外展開等、食クラスター展開の促進に大きく寄与すると思われる。
報告書の構成
- 調査の概要
- 調査の目的
- 調査の内容
- 検討委員会の設置
- 調査の結果
- 道内食品加工業の市場規模調査
- 道内食品加工業のニーズ調査
- 道内機械製造事業者の食品加工業参入可能性検討
- 資料編
報告書の入手方法
本調査報告書は、以下からダウンロードできます。
参考:調査の目的
北海道は、農漁業ともに生産額全国一位である一方で、付加価値率では全国平均を下回っており、食品の付加価値率を高めることは、道内経済を活性化させる一つの方策になると思われます。
そのため、昨年5月に、道内の食関連産業が一体となり食の総合産業化を目指す「食クラスター連携協議体」が発足し、地域を挙げた食クラスター活動が進められています。
食品の高付加価値化について考える際には、加工工程の機械化を検討することも重要になるため、本調査では、農水産物の洗浄から製品の包装にいたるまでの、農水産品に付加価値をつける一連の業務を「食品加工業務」と定義し、道内機械製造事業者が食品加工分野に参入することによる食クラスターの展開促進可能性について検討を行いました。
問い合わせ先
経済産業省北海道経済産業局 地域経済部 製造産業課
TEL:011-709-2311(内線2570、2571)
FAX:011-707-5324
E-mail:hokkaido-seizo@meti.go.jp