北海道には、おいしい商品がたくさんあります。けれど、そのおいしさがパッケージから伝わらず、知られていない、売れていない商品もあります。北海道経済産業局では、デザインの力を求めている道内6企業6商品のパッケージデザインを全国のデザイナーから募集。初めての開催の中、162点もの応募作品が集まりました。
実用化・商品化を目指す視点から厳正な審査を行い、グランプリ、優秀賞、審査員賞を決定。入選作品30点を含む全応募作品を札幌市資料館に展示します。優秀賞に選ばれなかった作品の中にも、商品を魅力的に見せるアイデアやヒントがたくさんあります。また、会期中にデザイナーによるトークショーも開催し、道内企業とデザイナーのマッチングの場をつくります。売りたい、伝えたい、知りたい、食べたい。いろいろな思いをつなぐ、パッケージデザインをぜひご覧ください。
池田食品(株)〈札幌市〉
「北海道ミルクボーロ」
(株)清月〈北見市〉
「いちごのサンド」
(株)はこだて柳屋〈函館市〉
「ロマネスク函館」
(有)ほんだ菓子司〈砂川市〉
「香西農園のおいもと紅玉りんごのパイ」
(有)マルトシ吉野商店〈寿都町〉
「さば醤油」
丸和信和建設(株)知床標津マルワ食品〈標津町〉
「手火山造り 鮭削りぶし 華ふぶき」
〈 全応募作品162点 〉
清野絵理
AMAYADORI/札幌市
応募作品「北海道ミルクボーロ」
・ミルクの風味がたっぷり感じられるので、昔の三角牛乳をイメージしたパッケージにしました。
・ボーロが透けて見える半透明の素材を使用することで美味しそうなシズル感を出し、ラベルはボーロの形をモチーフに、素朴で安心感のある雰囲気にしました。
大上一重
鹿目デザイン事務所/東京都
応募作品「いちごのサンド」
・いちごが香る繊細でキュートな味わいを、暖かみのあるイラストとクッキーの優しい波のような形状をモチーフにして表現しました。
・クッキーの形をデザインに取り入れることで、見たときと食べたときのイメージを連動させ、また“あれ”を食べたい、と“パッケージ”を思い浮かべる効果も期待しています。
佐賀吉憲
株式会社ガーデン/函館市
応募作品「ロマネスク函館」
・あんこをパイ生地で包んだお菓子はほかにも売られているため、この商品を選んでもらうためには、ほかのライバル商品との差別化が重要だと思いました。
・「老舗」の和菓子屋の「新しい」和菓子を表現するため、パイの断面をモチーフに、和菓子の雰囲気を残しながら、どこか新しい和のパッケージをデザインしました。
小泉由美
有限会社 寺島デザイン制作室/札幌市
応募作品「さば醤油」
・サバそのものの旨味から醤油の美味しさをイメージできるよう、商品名を「焼鯖醤油(やきさばしょうゆ)」に変更しました。
・商品名の「焼鯖」と魚の頭の部分を合体させることで、チャーミングな印象と魚のエキスがたっぷり入っていることを表現しています。
稻田尊久
ネイティブグラフィック/東京都
応募作品「手火山造り 鮭削りぶし 華ふぶき」
・一般的な「カツオ節」ではなく「サケ節」であることを第一に訴求するため、敢えて「華ふぶき」という商品名は使わずに、「鮭削り節」の文字と鮭の絵をメインにしたデザインにしました。
・片ツヤクラフト紙の紙袋にしたことで、商品化のコストを抑えつつ、懐かしさとちょっとした新鮮さも同時に表現しています。
◎は優秀賞ノミネート作品
堀口勇人[東海大学札幌キャンパス]/ 秋葉英雄[株式会社cocre]/ 木内康雄[XYZ CREATION]/ ◎二ッ森花織[札幌市立大学デザイン学部]/ 萱場あすか[有限会社 寺島デザイン制作室]/ 徳田美香[有限会社 寺島デザイン制作室]/ 松田菜生子[金沢美術工芸大学]/ 立花幹也[イエロードッグスタジオ]/ ◎入間川あや[株式会社ハートアンドブレーン]
金子陽一[千葉工業大学]/ 中島未森[北海道芸術デザイン専門学校]/ ◎嘉奈美幸[有限会社デザインピークス]/ 新岡七瀬[AMAYADORI]
秋葉英雄[株式会社cocre]/ ◎井上徹[有限会社ソハマ・芦屋大学]/ ◎澤崎晴菜[有限会社 寺島デザイン制作室]
大橋菜々[有限会社 デザインピークス]/
新田倫子/
堀田亜由美[大和グラビヤ株式会社]/
◎清水彩香[有限会社bluecolor]/
石川智美[有限会社 アドクック]/
◎宍戸友紀[有限会社 寺島デザイン制作室]/
石川ちひろ[合同容器株式会社]
菊池アルトゥール/ ◎立花幹也[イエロードッグスタジオ]/ ◎カトウマサタカ[ブルードッグ・グラフィック]
◎秋葉英雄[株式会社cocre]/
◎佐野洋光[株式会社 日本デザインセンター]/
草開佳哉[クサビラキデザイン]/
石川智美[有限会社 アドクック]
※応募作品受付順
北海道経済産業局 知的財産室
参加企業
・実際に食べたときの感動の美味しさをシンプルに表したいと思い、さつまいもとりんごが1つになった新しいビジュアルを考えました。
・文字の読めない子どもや外国人にも、パッケージを見ればさつまいもとりんごを使ったスイーツだと伝わると思います。