中小企業支援-連携・共同化支援事業

 中小企業は一般に規模の過小性、技術力の低さ、信用力の弱さ等によって不利な立場に立たされることが多く、そのため、同業者などが集まって組織化することは生産性の高揚を図り、価値観を高め、あるいは対外交渉力の強化を図るための有効な方策の一つであるといえます。
 この中小企業の組織化を図るための手段としては、中小企業組合、共同出資会社、任意グループ等の手段があり、参加する中小企業者の目的に合った組織を選択し、活用する必要があります。
 以下を参考に、各種中小企業組合の内容と、その設立手続きについてご確認ください。

各種中小企業組合の内容

  1. 事業協同組合
     事業協同組合は、協同組合の中で最も代表的・一般的な組合で、協同組合原則に基づき運営され、組合員である中小企業者が行う事業に関して、共同経済事業等を行うことにより、中小企業者の経営の合理化と取引条件の改善を図るものです。
  2. 事業協同小組合
     主として事業者自身の勤労によって事業を行っているような小規模の事業者のための組織で、事業協同組合とほとんど同様な事業を行います。
  3. 信用協同組合
     組合組織による中小企業専門金融機関で、中小企業者、勤労者等の相互扶助を目的とするもので、事業としては組合員に対する預金の受入れ及び資金の貸付け等のほか、為替取引、有価証券の売買・貸付け、有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり等の金融事業を行います。
  4. 協同組合連合会
     協同組合連合会は、協同組合(企業組合を除く)の連合体であり、協同組合が単独で行うよりも、大きな効果が期待できるような共同事業(例えば共同宣伝・共同広告等)を行って、その会員である協同組合及び組合員の経済的地位の向上を図ることを目的としています。
  5. 企業組合
     この組合は、独特の協同組合の形態であり、組合員は、主として個人です。その組合員は自己資本と労働力とのすべてを組合に投入し、企業組合自体が1個の企業体として事業を行うものです。
  6. 協業組合
     協業組合は、組合員の生産、販売その他の事業活動について協業を図ることにより、企業規模の適正化による生産性の向上等を効率的に推進し、その共同の利益を増進することを目的としています。
  7. 商工組合
     商工組合制度は、業界全体の中小企業者を代表して、その事業の改善発展を図ることを目的とする同業組合制度としての性格を持っています。
  8. 商工組合連合会
     商工組合の連合体であり、会員である商工組合または商工組合連合会の行う事業の総合的な事業を行うことにより、中小企業者が営む事業の改善発達を図るとともに、国民経済の健全な発展に資することを目的とします。

<主な中小企業組合の形態>


事業協同組合 企業組合 協業組合 商工組合
目的 ・組合員への直接奉仕
・組合員の経営合理化
個人創業(4人以上)による働く場の創造 組合員の事業活動を協業化させ、生産性の効率化を図る 事業の改善発達、地域経済への貢献
事業 共同生産、共同購入などの共同事業 組合員は自分の資本と労働を持ち寄って組合業務に従事 店舗の共同化、作業工程の一貫化などの事業 組合業界事業に関する指導や調査研究
具体
事例
最も一般的な組合で数も最多。衣服製造業の組合や異業種の組合など様々な形態がある 保育所の運営、郷土料理のレストラン経営など多岐にわたり、通常の会社と類似している 内航海運業や環境関連産業など 石油製品販売業、電気工事業など

各種中小企業組合に関する相談

 組合を設立しようとする場合には、発起人4人以上(協同組合連合会、商工組合連合会は2組合以上)が設立に必要な書類を添えて、認可を受ける行政庁に申請しなければなりません。
 具体的な手続きについては、組合を指導している北海道中小企業団体中央会(TEL:011-231-1919)にご相談ください。 その他、中小企業組合の全般に関する問い合わせについては、北海道経済産業局中小企業課(TEL:011-709-2311(代))にご連絡ください。