地域ブランドは、地域の特徴を活かした商品、サービスの開発や高付加価値化と、地域そのもののイメージ(景観、自然、歴史、風土、文化、素材など)を結びつけながら、地域全体で取り組むことにより、他地域との差別化された価値を生み出し、その価値が広く認知され求められるようになることです。
「brand(ブランド)」の語源は、焼印を押す意味の「Burned」で、自分の家畜と他人の家畜を間違えないよう、焼き印を押して区別していたことから、「銘柄」、「商標」を「brand(ブランド)」というようになりました。
経済産業省では、「地域ブランド化とは、(1)地域発の商品・サービスのブランド化と、(2)地域イメージのブランド化を結びつけ、好循環を生み出し、地域外の資金・人材を呼び込むという持続的な地域経済の活性化を図ること」と定義しています。
出典:地域ブランドマニュアル((独)中小企業基盤整備機構)
現在、地域ブランドと呼ばれているものには、地域の特徴を活かした商品・サービスのブランド(狭義のブランド)と地域そのもののブランド(広義のブランド)があります。
これらのどちらか一方では地域ブランドにはなりません。また、両方が存在していても、それぞれがバラバラであれば「地域ブランド」とは呼べません。地域の商品が売れるようになることと、地域イメージが良くなることの両方が結びついた結果、「訪れたい」「住みたい」「誇りが持てる」といった、よいイメージ、評判を形成することで、地域の雇用が促進し、観光などへの相乗効果が生まれ、地域が豊かになる。こうした好循環によって地域が活性化していく状態を「地域ブランド」と呼ぶことができます。
ブランド戦略とは、「いかに売るか」という指標ばかりではなく、新たに「どれだけ評価されているか」という指標を導入し、その評価を高めるように行動するというものです。「売るためには何をすればいいか」という発想ではなく、「消費者からの評判を高めて、支持されるようになるには、何をすればいいか」という視点で商品開発やマーケティングや、地域活性化を考えようという戦略です。
地域資源を活用した商品やサービスを開発し、その地域のイメージを高めて地域外からヒト・モノ・カネを呼び込み、地域活性化に結びつけることを「地域ブランド戦略」と呼んでいます。地域ブランドには、以下の3つの視点が必要です。
出典:地域ブランドマニュアル((独)中小企業基盤整備機構)
以上が、地域ブランドに必要な3つの視点です。
真に強い地域ブランドを構築するためには、初動期から成熟期までの多角的な取り組みを実施することが必要となります。
「商標・地域団体商標登録=ブランド化」ではありません。
重要なのは継続性です。安全・安心を維持し、品質の向上に向けた取組を行っていくことで信用が蓄積されます。
地域の良いイメージをブランドイメージに活かして、独自性・ストーリー性を確保し、他の地域との差別化を図りましょう。
行政や観光、様々な産業分野と連携して相乗効果を生み出し、地域活性化に繋げていきましょう。
地域全体が同じ方向に向かい、地域一丸となってブランド化を進めることが大事です。